アサーティブなコミュニケーションで人間関係を変える

あなたは、家庭や職場で”自己主張”できていますか?
できていない・・・という方は多いと思います。
奥ゆかしいあなたは、”自己主張”というと、
”遠慮がない”、”厚かましい”
という印象を持たれることに罪悪感を持ってしまうのです。
そんなあなたは、残念ながら、人とのコミュニケーションで”損”をしています。
言いたいことを言えたらどんなに、精神的には楽だろう・・・
そう考えることがよくあるのではないでしょうか?
では、どうすれば、上手に自己主張できるのでしょうか?
ここでご紹介するのは、
アサーティブ・コミュニケーション
です。
このコミュニケーションを身につければ、より良い人間関係も築くことができるようになるのです。
「アサーティブ(Assertive)」という言葉は耳慣れないですが、カンタンに言うと
”自己主張すること”
です。

アサーティブ・コミュニケーションとは?

人間同士のコミュニケーションには、次の3種類があると言われています。
それぞれを比べてみると、アサーティブ・コミュニケーションがどういうものかわかりやすくなります。
①攻撃的なコミュニケーション(アグレッシブ)
 とにかく自分の言いたいことを言う。どうしても感情が入るので、怒鳴ったり、高圧的な態度を見せることになります。
 もし、言い方が穏やかだったとしても、相手に選択の余地を与えないように言い切るような場合も、このアグレッシブな部類に入ってしまいます。
職場の人間関係で多用する人が非常に多く見られます。
②主張しないコミュニケーション(ノンアサーティブ)
 言いたいことは全く抑えてしまい、相手に合わせてしまうコミュニケーションです。
 これは、一見、相手を尊重しているようなのですが、実は心の中では、全く別の状態になっているのです。
表面上は、問題ないようでも、

「この人のせいでこんなことに・・・・」 
 「私はこんなに頑張っているのに・・・」

というふうに、相手を責める気持ちが湧き起っている状態です。  
 相手のために・・・と自分が耐えて犠牲になったとしても、自分の思いはまったく実現していない状態です。
 これは、自分の気持ちを相手にゆだねるような、良くないコミュニケーションです。
夫婦関係や友達など、親しい関係のなかで起こりがちです。
③主張的なコミュニケーション(アサーティブ) 
 上のどちらとも違い、自分の伝えたいことはきちんと伝える、と同時に、相手の言うことにもきちんと耳を傾けるコミュニケーションです。
 重要なポイントは、
「自分の意見も相手の意見も大切にする」
 ことです。
もちろん、あなたの主張がすべて受けいれらるとは限りませんが、お互いが歩み寄ることができるコミュニケーションで、
この状態が、アサーティブということになります。

家庭でのアサーティブ・コミュニケーション

具体的な事例をみてみましょう。
あなたは、締切間近の仕事を抱えて、疲労して家に帰ったときに、急に家事を頼まれるとします。
アグレッシブなコミュニケーションは、
  「なんでこんな疲れているのにやんなきゃいけないの?
   昼間にやっとけばいいじゃないか!!」

となります。
 一方、ノンアサーティブな対応だと、本当は疲れてやりたくないのに
 「いいよ、わかったよ・・」
と言ってやらされ感いっぱいで、愚痴をぶちぶち言いながらやるのです。
もちろん、いやいやなので、中途半端にやって余計に文句を言われるなんていうことも起こります。
それに、この時に抱いた嫌な感情をしばらく引きずることにもなります。
最適なアサーティブな対応だとこうなります。
「ちょっと疲れているから、少し休んでからやるね」
 「その時に少し手伝ってくれるかな」
 「やりたいんだけど、今は難しい。その代わり、○○を今度の休みにやっておくよ」

自分が疲れていることを正直に主張し、相手との関係も壊れないように配慮するのです。
あなたの提案を相手が受け入れてくれるかどうかはわかりません。それは、
相手の考え方次第で、あなたにはコントロールできないこと
と割り切ってしまうのです。
「変えることができるのは自分の行動のみ 他人の行動はコントロールできない」
という選択理論の考え方になります(←選択理論のキホン|人間関係の悩みからの脱出方法)。
そうすることで、あなたの怒りや、押さえ込んだ不満を抱えるよりは、お互いの関係をよくする方向に働くことは間違いありません。
そして、このようは普段のコミュニケーションのとり方ができれば、良好な人間関係を築くことができるのです。
いかがでしたか?
 普段、できているようでできていない。
 必要と思ってもなかなかできない。
そんなコミュニケーションが多いと気づきましたか?
意識して、お互いを尊重しあうアサーティブ・コミュニケーションを実行してみてはいかがでしょうか?




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