あなたは何モノですか?
と、唐突に聞かれても・・・答えられないですよね?
人間は無数の細胞でできていますから”細胞の集合体”ということはデキるでしょう。
大人でおよそ37兆個の細胞でできていると言われています。
お母さんのおなかの中で受精してから、細胞分裂を繰り返し、成長しながら大きくなってきたのです。
歳を取ったら目に見える成長は止まっているように見えますが、ケガをしたらその傷口は治りますし、髪もひげも伸びれば、爪も伸びます。 毎日、排泄もされています。
これらの生物的な現象は、すべて”細胞の入れ替わり”によって生じているのです。
例えば筋肉の細胞は、わずか2週間で入れ替わります。
消化管の細胞は2~3日で入れ替わり、便として排泄されています。
そうです・・気がつきました?
”あなた自身”の細胞は毎日入れ替わっており、数十日もするとあなたの細胞はすっかり入れ替わってしまっているのです。
動的平衡ってなに?
福岡伸一氏(青山学院大学教授)の著書「生物と無生物のあいだ」に詳しく書かれているのですが、
よくわからないと思いますが、細胞が生まれて死んでを繰り返す”流れ”があり、それこそが生物である証拠であり、その流れのなかに自分がいるということです。
もう少し簡単にいうと、あなたの存在は、”ただの入れ物”で、中身はどんどん変わっていっているということです。
福岡教授によると、指紋でさえも長い時間がたてば少しづつ変化しているそうです。
本当の自分はいない!?
「なかなか自分にピッタリの仕事がみつからない・・」
「本当の自分が活かせる仕事に就きたい・・」
とそうぼやいている人がいます。
残念ながら、それは幻想でしかありません。
世の中が自分に合うように都合よく変わってくれることなんかありません。
そんな”無いもの”を探すよりも、自分を変えた方がよほどラクなのです。
「とりあえず、やってみて好きになればOK!」
くらいの気持ちでちょうど良いのです。
そもそも、自分自身は放っておいても毎日変わっていっているので、”本当の自分”なんて、探し求めても見つからないのです。
だって、
”今日のあなたは、明日にはすでに変わってしまっている”
のですから・・・。
「そんな場当たり的でいいのか?」という意見もあるのかもしれませんが、人間はそういう生物です。
それが自然の仕組みなのです。
どちらかと言うと、一時の自分や過去の自分にこだわりを持ち続けることのほうが不自然なのです。
明日になれば、自分も相手も変わっています。
今日、あなたの周りで起こったつまらない人間関係のいざこざなんで、しょせん明日になったら関係ないのです。
その時々を必死に生きているだけで十分なのです。
”今のあなた”に意識を集中してみてください(←マインドフルネス)
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