イクメンとは、
「育児を楽しむ男性。育児を積極的に行う男性のこと」
であり、毎年(勝手に)行われている新語・流行語大賞で、
2010年のトップテンに入っています。
(思ったより昔に流行った言葉なんですね)
育児に積極的に参加するのは、とても良いことと前向きにとらえられる
風潮もあり、行政も悪ノリして少子化対策の一環として普及していって
いるようです。
言葉が流行るとイメージもカタチ造る人たちがでてきて、
そして、家には早く帰ってきてくれて、家事も育児も進んでやってくれる。
自分の愚痴はもらさずに、妻の愚痴には何時間でもつきあってくれる。
子供とたくさん遊んでくれるけど、妻への愛情表現も欠かさない。
ときには子供をビシッと叱れるけど、妻のことは絶対に非難しない。
適度にオシャレで、かっこいいけど、ママ以外の女性には見向きもしない……
といった感じで、”理想のイクメン像”ができあがってきているようです。
イクメンの何が問題か?
- ギモンその1:誰が決めた?
父親が、子育てに参加することには何の問題もないと思われますが、
そのかかわり方として何かイメージを作ってしまうこところに無理があ
るのではないかな?とギモンに思えます。
父親の役割の果たし方は、それぞれの家族で決めればよいことであ
り、社会のイメージで押し付けられる類のものではないのです。
- ギモンその2:誰のため?
”育児を楽しむ”というのは、まさに”自分のために”する ということに
ほかなりません。子供のためにやり、その結果として楽しい思いをする
のとは明らかに違います。
子供がかわいいから自発的にされるだけであって、それ以上でもそれ
以下でもないのです。
「本当に必要とされているからやる(手伝うのではなく」
「自らが主体性をもって育児をする」 以上!
もちろん、それによって父親としての資質が評価されるようなものでも
ありません。なんだか「オレ、イクメン頑張ってるんだよ!」というようなこ
とは、間違っても評価に値しないのです。
- ギモンその3:仕事か家庭か?男か女か?
おそらく、江戸時代から、昭和の高度成長までの日本が築いてき
た遺跡のような価値観は、一部を除いてほぼ変わり果てたんだと思
われます。
だからと言って父親としての役割が変化したわけではなく、むしろ
既定路線的なものが無くなってしまったので、個々人で役割を見出
していかなければならない時代なのだと思います。
現在の世の中がとてつもないスピードで変化していき、女性も男性
も”生き方”:のバリエーションはとんでもなく多様化しています。
仕事か家庭か?家事は男か女か?・・といった単純な2元論的な
論調で語っても意味がないのです。
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