人間は、本能的に会社が好きな動物なようです。
さっそく、その理由をご説明しましょう。
人間は、(今もそうですが)哺乳類のなかでも比較的弱く、個体として生きていく能力が本来低い動物なのです。
体はそれほど大きくなく、足が速いわけでもなく、牙や角があるわけでもありません。
もちろん鳥のように飛ぶこともできませんし、魚のような素早い泳ぎもできません。
また、毛皮で覆われているわけもなく、寒さにも弱いため、非常にひ弱な生きものなのです。
でも、大昔の過酷な状況の中で人間は生き延びて、進化し、現在に至っています。
ただし、同じ人間のグループでも、あるグループは生き延び、あるグループは死んでいったとされています。
では、どのようなグループが生き残ったかのでしょうか?
それは、
少ない食べ物を、家族や血縁と関係なく分かち合ったグループ
だったのです。
本来ひ弱な人間は、生き延びることができたのは、仲間の「協力」のおかげだったのです。
仲間と協力して獲物をとったり、畑を耕したりしなければ、生存できなかったのです。
逆に言えば、
人間が弱かったからこそ、集団で仲間と協力しながら文明を築き、社会を構築できた
のです。
現代で考えるとどうでしょうか?
会社は、英語で”Company”(=仲間という意味)ですが、お互いが協力しないと成り立たない組織なのです。
会社という組織に集まった人たちは、共通する目的を持ってそこに集まっているのです。
”大多数の仲間が協力してプロジェクトを成し遂げる”
ということが目的である「会社で仕事をする」というのは、太古の昔から行われてきた、人間の本能的な行動と、ほぼ同じ意味のある行動なのです。
大昔から、人間は協力しながら自分の居場所を確保するように、本能に刻まれているのです。
なので、会社に行ってほかのみんなと協力的に働くことは、特別なことではなく、
本能にしたがった自然な行動であって、満足感や喜びが得られる行動なのです。
いかがでしょうか?
会社に行くのが少しは意義深く思えてきたのではないでしょうか?
人を重視しない会社には見切りをつけよう
10年、20年と会社員をやっていれば、一度や二度は会社を辞めてやろう なんで考えたことはあるでしょう。
条件が良くなるから、キャリアアップのために・・・という転職であればそれほど問題ではないでしょう。
会社というのは、”入ってみないとわからない” ので、入る前から心配していても前に進みませんね。
しかし、今の会社に見切りをつけるかどうかの判断をするなら、いまの”会社の価値観”は見極めて判断できるのではないでしょうか?
そこで最も大事なことは、
「人」に価値観の重点を置いているか
です。
業績は右肩上がりの急成長の会社でも、内情はブラック企業という会社もあります。
トップの考えたビジネスモデルを社員が駒(コマ)となって必死でこなしている・・・
そんな会社は、社員同士が協力的ではなく、殺伐としていたりします。
実際に、業績が良いのに人がやめていくといった現象が起きています。
これは、先に述べたような人間の本能的に持っている”協力”がうまくいっていないので、社員同士の関係や共同体意識が希薄になっていることが原因です。
こういう会社では、仕事をしていても、達成感、やりがい、喜びといったものが得にくいので、長続きしません。
業績や雇用条件といった目に見えるモノサシでなく、
その企業が本当に「人」を大切にしているのか?
という観点が、会社を見るときに、最も重要視すべき点なのです。
今、あなたがお勤めの会社はいかがでしょうか? もし、転職を考えておられるのであれば、「人」を大切にしているか?の1点をしっかりと見極めてください。
このことをきちんと意識しておけば、間違った転職を防ぐことができるのではないでしょうか?
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