自分の武勇伝を語る親が受け入れられない理由

 『パパは昔は勉強もできてカッコ良かったんだよ・・』
あなたは子どもにこんなことを言ってませんか?
 あなたの会社に、こんな上司はいないでしょうか?

「オレが若いころには・・・」
「○○年前にすごい売上を達成して・・」
「オレの経験から言うと・・・」
「オレもさんざん苦労してここまで来たよ・・・」

 あるいは、家でお子さんに、こんなこと言ってないでしょうか?

「オレはかなり勉強したぞ」」
「オレは部活一筋でめちゃくちゃ努力したんだぞ」
「オレのおかげで良い学校に行けて、塾にも行けてるんだぞ」

 あなたは”武勇伝”を子供に語っていないでしょうか?
 自分の過去を子供に語りたいお父さんが結構います。
とくに、勉強ができたことや、スポーツができたこと、あるいは女の子にモテたこと・・ 
デキるお父さんほど語りたくなるものです。
 言っている本人は、ずいぶんと気持ちが良さそうなのに、
聞かされる方はなんとも気分が良くならない
そんな典型的な会話ですね。

武勇伝を語ってはいけない2つの理由

過去にこだわる心理

 武勇伝を語ることは、それは過去を語ることです。 
そして、それが過去のある一時点について、最良の状態であったことを語るものです。
 「それで・・・、今は・・・・?」
 武勇伝を語るということは、自分の意識の中で、常に過去の延長でものごとを考え、
今の自分、これからの自分を評価していない・・・、満足していない・・・。
という心理状態を示しているのです。
 そんな言葉が子どもや他人に響くはずがありません。
 これからの自分のことを未来形で考え、先を見ている言葉でなければ、いくら武勇伝を語っても、相手の心に響かないのです。

上下関係を創りだす

もう一つ 、重要な理由があります。
得意気に武勇伝を語ることは、ほとんどの場合、
”自分を相手よりも上の立場での言い方”
となっているのです。
会社で上司が語る武勇伝は、完全に上の立場から下の立場の者へのものです。
聞く気があろうと無かろうと、立場上、とりあえず聞き入れるしかありません。
これはある程度仕方のないこと・・・。
ところが、親子関係、夫婦関係ではそうではありません。
なぜと言うと、家族の関係というのは、
基本的に上下の関係ではない
ということです。
上の立場から話しても、反発を招くだけで関係を悪化させるだけとなります。
なので、家族に上下関係を創りだす武勇伝は語ってはいけないのです。
武勇伝を口で語らなくても、その行動、振る舞いで存在感を示すことができるはず・・・。
言葉ではなく、行動で示すことが大切なのですね。
いかがでしたか?ひょっとして武勇伝を語りまくっていることに気づいたりしていないですか?
もしそうなら、今すぐに改めてみることをおススメします。




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