あなたは、次の1万円をどのように使いますか?
・毎月のお小遣いの1万円
・誰かからもらった1万円
もし、お小遣いの一万円は大事に使うけど、臨時収入の1万円はパーッと使っちゃおう!
なんて人はいないでしょうか?
そんな人は、要注意!です。
これは、行動経済学でいう、
心の会計(メンタル・アカウンティング)
による症状で、重症の人はお金の使い方を気をつけなければなりません。
もともと、人間は同じ金額のお金だとしても、
”どうやって手に入れたか?”
でそのお金を心理的に区別してしまうという性質があるのです。
当たり前の話なのですが、お金に色はついていませんし、1万円のモノと交換できる貨幣としての価値は変わりません。
ところが・・・心の会計がが重症な人は、
毎日一生懸命仕事をして、やっとの思いで手にした給料30万円は、とても価値が高いものと感じて慎重に使うにもかかわらず、
ちょっとした運で得た30万円は、ありがたみを感じないのであまり大切に扱いません。
将来のためにとっておこうと、貯金に回して大切にするのではなく、気前よくパーッと普段ならまず使わないようなことに浪費してしまい、ぜんぜん貯金を増やすことができないのです。
こういう心理的な傾向が強い人は、お金の使い方には注意がです。
お金は絶対額で考える
心の会計の罠にハマりやすい人は、お金を相対的に見てしまいます。
5,000円の靴が4,900円で売られていたとしても、10分かけて遠くの店までは買い物はしない。
という人がいます。
さて、この人は、お金に対する見方は大丈夫でしょうか?
残念ながら、この人の10分余分に歩く行動に移すときに、すでに心の会計の罠にハマっています。
10分余分にかけて100円得する
と言う意味では、どちらも同じです。ところが、相対的に同じ100円でも、5000円の中の100円を重く考えてしまっているのです。
同じ100円なのに区別して考えて、行動に反映させてしまっているのです。
このような人は、お金を「変化の大きさ」で相対的に見てしまっているのです。
おなじ理屈を当てはめると、
銀行の残高や財布にお金がたくさん入っていると、同じお金の価値なのに、相対的低くなった気分になってしまい、
お金がたくさんある大きな気分になって、いつもよりも浪費してしまうのです。
これは、宝くじを買って不幸になる人の典型です。
現金払いとカード払い
この”心の会計”をもっともうまく利用しているのが、
クレジットカードやプリペイドカード、電子マネーの類です。
現金で買い物する人よりも、カードで買い物する人のほうが、より多くの買い物をすることが知られています。
コンビニでも各種の電子マネーが利用できますが、電子マネーを使う人の1回の買い物額は、現金の人よりも多いというデータがあります。
同じ金額でも、
支払方法が違うだけで、同じ金額で価値が変わってしまう
のです。
コンビニやスーパーは、やたらとこの手の支払い方法を導入して、ポイントと組み合わせるようにして勧めてきますよね?
それは、カード会社への手数料の支払いや、電子マネーのシステム導入などのコストを払ってでも、お客さんの単価が高くなるので元が取れやすくなるという訳です。
では、いったい一般庶民の私たちはどうしたらいいのでしょうか?
カードでムダ遣いをよくしてしまう人が、衝動買いを無くして冷静に買い物できる対処法が一つあります。
もし衝動買いをしたくなってしまったら、
”ATMに走ってお金をを引き出してまで買うかどうか?”
と、想像してみることです。
つまり、支払方法などとは関係なく、いったん、自分の中の気持ちをゼロベースに戻して考える習慣を身につけるのです。
これで、あなたの”余計な出費”が減ることは間違いありません。
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